2021-01-01から1年間の記事一覧

オペレーションZ;真山仁

財政破綻による国家存亡をかけた 財政の健全化を大胆に進める政治家、官僚の奮闘を描いた作品。 お堅い政治の話のはずですが、臨場感に深く引き込まれていきます。 今が大事で未来のことを考えない国民。 自治体を私物化する首長。 自己保身しか考えない政治…

生命式;村田沙耶香

人間を体を食すことで弔うというストーリーについていけず、 数ページ読んでギブアップ。 本書自体は短編集であるものの、他の作品も読むことができなかったほど、 心にダメージを受けた。

お探し物は図書室まで;青山美智子

物事の見方、感じ方は、人によってそれぞれ異なるということが 図書館司書搭乗時の様式美として繰り返される。 現状の不満に愚痴をこぼして変わらない毎日に安住するよりは、 些細なことでも、いつもと違う行動をとれば、 たとえそれが後ろを向くようなこと…

逆ソクラテス;伊坂幸太郎

小学生を主人公とした短編5作 事実ではない他人からの「決めつけ」や理不尽さにどう対処していくか。 相手にコントロールされない処世術のヒントを多く教えてくれる。 よく「他人の立場に立って考えなさい」と怒られてきたが、 そのこと自体が怒られる側の…

犬がいた季節;伊吹有喜

「犬がいた季節」を読み終えた。 とても懐かしい思いとともに、積極的な描写があふれる日常において、 登場人物の細やかな心の動きが犬の視点で語られる様は 自身の心に潤いを与えてくれるようであった。 詳しいほどではないが見知った土地・地名が登場し、…